従業員の住所がわからない
２ヶ月までに正社員として入社し、現在試用期間中の職員がおります。採用時や入社時には実家に住んでいるといっており、書類にも実家の住所を記入しています。ところが、実際は実家には住んでいないようで現住所がわかりません。
会社として本人の現住所を把握する義務はありますか？
A. 法律上、会社は従業員の住所を把握しておかなければいけません。
労働基準法では、「労働者名簿」を作成して保管することを会社に義務づけています。
この労働者名簿は、日雇い労働者を除く全ての従業員について作成する必要があり、記入しなければいけない内容は以下のようになっています。
1.氏名
2.生年月日
3.履歴
4.性別
5.住所
6.従事する業務の種類（但し労働者が30人未満の会社は記入しなくても良い）
7.雇入年月日
8.退職年月日と退職理由
9.死亡の場合は死亡日と死亡理由
したがって、会社は従業員の住所を把握する義務があります。問題の従業員には、会社が住所を把握する必要があることを説明しましょう。また、就業規則に会社に申告した事項に変更があった場合は速やかに会社に報告するというような条文があれば、服務規律違反になりますので、そのことも合わせて説明すると良いでしょう。
再三の注意にも関わらず現住所の申告をしないようであれば、服務規律違反を理由に、本採用をしないで、試用期間の満了をもって退職してもらうことも検討してみましょう。
